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獣医の仕事は激務!動物病院で獣医師として働き続けるための方法とは?

大型犬の処置

獣医師になるためには獣医師免許を取得する必要があり、免許を取得するためには獣医科をもつ大学で6年間獣医学を履修しなければなりません。

また、昨今のペットブームで獣医科をもつ大学の偏差値は上昇傾向にあり、加えて大学自体の数も少ないことから獣医学部への入学は狭き門となっています。

そのため、獣医学部に入るためにはある程度受験勉強をする必要があり、医療に携わる意味からも「頭を使う仕事」というイメージが強いかもしれません。

もちろん知識も必要なことは事実ですが、動物病院勤務は肉体労働な面が強く、体力を必要とする激務です。

そして激務であるがゆえに異業種へ転職してしまったり、獣医師自体を辞めてしまう人も少なくありません。

では、どうすれば動物病院で獣医師として働き続けることができるのでしょうか?

私は、それには

  • 開業する
  • フリーランスになる
  • 条件を満たす病院へ転職する

の3つの選択肢があると思っています。

この記事では、激務の動物病院で獣医師として働き続けるための方法について解説します。

この記事を書いた人
  • 動物病院と公務員で3回の転職を経験
  • 動物病院勤務では、平均14時間におよぶ長時間労働やトップダウンの経営方針に悩む。
  • 結婚を機に退職し、現在は獣医師のキャリア形成について発信。
  • 2児の母。
目次

動物病院勤務を続けられない理由とは?

1年目は学ばせてもらい、2年目は病院の戦力になり、3年目は恩返し。

俗に言われるとおり、最初の数年は自分の知識や経験を身につける意味でも、多少のハードワークは「当たり前」と思えるかもしれません。

それでも、今の働き方を生涯にわたり続けることができるかと問われたら、考えてしまう人も多いのではないでしょうか。

ここでは獣医師として動物病院勤務が続けられない理由を考えてみたいと思います。

理由①:激務なわりに薄給

心身ともに負担が多い一方、勤務獣医師のお給料は高くありません。

例え初任給が高く設定されていたとしても、社会保険などの福利厚生が完備されていないこともよくあります。

その結果、保険料や年金などの支払いを自分でしなければならず、生活をやり繰りするのが精いっぱいというケースもよく聞く話です。

平均年収の参考値として厚生労働省の賃金構造基本統計調査を基準にする場合が多いですが、純粋な動物病院勤務の獣医師についての数字とは乖離している印象を受けます。(一般企業勤務獣医師も含まれる場合は賞与などが高くなる傾向がある気がします)

まめしば

令和4年の調査では、25~29歳の平均年間賞与額は約50万円!
私は動物病院で働いていてそんなにもらったことない・・・(T_T)

また、急患や緊急オペがよくある動物病院では残業が当たり前のようにありますが、サービス残業であることも多く労働に対する対価としてお給料に反映されないケースもよくあります

理由②:体力が必要

冒頭でも触れましたが、動物病院での仕事は肉体労働の面が強く体力を必要とします。

動物は言葉が通じないため、何か処置をするとなれば動かないように保定をする必要があります。

もちろん動物は何をされるかわからない恐怖から全力で抵抗してくるし、それが人並みに体重のある大型犬ともなれば1人で抑えるのが難しいこともよくあります。

また、長時間の手術に立ち会ったり、診察が立て込んでいる時は何時間も動き回る必要が出てきます。

私は3カ所動物病院を経験していますが、どの病院も1日の労働時間が12時間を下回ったことはありません。最長では1日17時間働いたことがあります。

まめしば

重症な患者さんを担当していたので、3時間ほど仮眠をとってまた病院へ・・・という生活だった時期がありました。

長時間労働が当たり前な上に、勤務時間内も体力を使ったり動き回ったりするため肉体労働な面が強いと言えます。

動物病院で獣医師として働き続ける3つの方法

若い頃はある程度体力もあるし、独身であれば自分1人何とか生活していくことは可能です。

ただ年齢を重ねたり、家族を支える必要がでてきた時、キツイと感じる今の状況で生涯働き続けることができるでしょうか?

ここでは、動物病院で獣医師として働き続けるための方法について、私見ですがご紹介したいと思います。

方法①:開業する

先ず1つ目の方法は、開業することです。

開業する大きなメリットは、自分の裁量で働くことができることです。

患者さんを際限なく受け入れて病院を大きくすることも、ほどほどに働くことも自分次第ということです。

物理的に1人で病院を回すことが難しいとなれば、勤務医を雇って自身の負担を減らすこともできます。

病院経営に回って診察はほとんどしない院長もいますよね。その場合、どちらかというと仕事は獣医師業というより経営になります。

また、重症例や診断・治療が難しい症例は必然的に労力と時間がかかります。予断を許さない状況のこともあり、そんな時は気を抜けない時間を過ごすことになります。

自分が院長であれば、そういう重症例の患者さんは他院へ回す判断もできます。

私がエージェントを利用した時に紹介された病院で、院長(女性)が育児中なので手術は避妊、去勢程度で他に手術が必要な場合は他院へ回しているというケースがありました。もちろん残業時間はゼロです。

一方、開業にはリスクも伴います。

主なリスクは集患経営です。

勤務医の場合、主な仕事は診療や入院患者の世話や処置になりますが、院長になると病院の経営についても考えなければなりません。

思ったほど来院数が伸びない、初期投資をし過ぎたせいで赤字続き、募集をかけても人材が集まらない・・・などということにならないよう経営者として考えるべきことはたくさんあります。

まめしば

開業が臨床獣医師を続ける方法に該当するかどうかは、その人が将来どう在りたいかによります。

方法②:フリーランスになる

2つ目の方法は、フリーランスになることです。

雇われないという意味では開業と似ていますが、フリーランスは自分の病院を持たずに、複数の病院と契約して診療する形態をとります。

フリーランスとしての需要は、

  • 専門分野の診療
  • 繁忙期の手伝い
  • 産休・育休など期間限定での代替要員
  • 採用が決まるまでの穴埋め要員
  • 1人院長の病院の代診
  • 外出が難しい飼い主さん宅への訪問診療(往診)・・・

などがあります。

仕事量や休日などを自由に設定できるメリットがあり、一定以上の知識と技術があればワークライフバランスを保ちながら臨床獣医師として働き続けられる可能性があります。

一方、フリーランスにもデメリットが存在します。

個人事業主として1人で事業を行う場合、仕事に関わる全ての雑務を自分でやらなければいけません。

契約先の病院を探すのも、契約書を用意するのも、経費の管理をするのも全て自分でする必要があります。

日本でも少しずつフリーランスという働き方が認知されてきて、病院に対して人材紹介を担う企業が出てきています。そのような仕組みを利用したり、資金的に余裕が出てきたら人を雇う方法もありますが、基本的に自己管理能力が必要な働き方と言えます。

方法③:転職する

3つ目の方法は、条件を満たす病院への転職です。

昇給が保証され、福利厚生が整備されている病院であれば経済面での不安を減らすことができるのではないでしょうか。

また、分業が可能な病院であれば、自分の得意な分野にしぼって勉強することができるので、自身の負担を減らすことができます。

ある程度、一般診療をこなす必要はあるかもしれませんが、スペシャリストを目指すことで院内での存在感を高めることも可能です。

まめしば

そうなると院長からある程度裁量権を得られる可能性もある・・・かも!

この場合の問題点としては、条件を満たす病院に出会えるかどうかということです。

都心を中心に動物病院は飽和状態にあり、人材不足が深刻です。

そんな現状を打破しようと、資金力のある企業病院などは福利厚生面を充実させ、労働環境の改善に力を入れています。

働きやすい環境の病院が増えてきてはいますが、どの病院が条件を満たしているのか自分で判断するのはリスクがあるし、必ずしも必要とするタイミングで出会えるとも限りません。

そんな時は、転職エージェントの利用がおすすめです。

自分が求める条件に合う病院を探してくれるだけではなく、院長がどんな人か、残業はどの程度あるのかといった内情を聞くこともできます。

面と向かって確認しにくい残業代や有休消化状況などについても、代わりに確認してもらうことも可能です。

まめしば

私も最初から使っていたら3回も転職せずに済んだかも・・・と少し後悔しています^^;
次の記事では、私が実際に利用した転職エージェントについてレビューしているので、ぜひ参考にしてください!

まとめ

今回は激務の動物病院で獣医師として働き続けるための方法について解説しました。

臨床獣医師の仕事はとてもやりがいのある仕事ですが、その反面肉体労働の側面が強かったり、激務なわりに薄給というネガティブな要因から臨床獣医師を辞めてしまう人も少なくありません。

獣医師として生き生きと働き続けるために、この記事を参考に今後獣医師としてどういう働き方をしたいのか考えてみることをおすすめします。

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この記事を書いた人

動物病院と公務員で3回の転職を経験。
動物病院勤務では、平均14時間におよぶ長時間労働やトップダウンの経営方針に悩む。結婚を機に退職し、現在は獣医師のキャリア形成について発信。2児の母。

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