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獣医師の苦労とは?やりがいだけでは続けられない動物病院勤務の理想と現実

動物病院のイメージ画

獣医師、特に動物病院で働く獣医師は、直接病気やけがで苦しんでいる動物の治療にあたるので、とてもやりがいのある仕事です。

  • 苦しんでいるペットを救う
  • 動物好きで優しい
  • どんな手術や処置も手際よくこなす

そんなイメージをもって獣医師を目指した人も多いのではないでしょうか?

ただ、そのきらびやかな表のイメージが先行して、獣医師が背負っている苦労や実情が置き去りにされているように感じることもあります。

理想と現実のギャップに、獣医師に向いてないのかもしれない・・・と悩んだ経験がある人も少なからずいると思います。

獣医師の仕事は、世間一般の人が思っている以上に多岐にわたります。

動物病院で仕事を続けることが難しいと感じても、獣医師という立場で社会に貢献することは十分可能です。

この記事では獣医師のやりがいだけではなく、その裏の苦労について解説するとともに、獣医師としてどんな方向性で活躍できるのかにも触れたいと思います。

この記事を書いた人
  • 動物病院と公務員で3回の転職を経験
  • 動物病院勤務では、平均14時間におよぶ長時間労働やトップダウンの経営方針に悩む。
  • 結婚を機に退職し、現在は獣医師のキャリア形成について発信。
  • 2児の母。
目次

獣医師のやりがい

やりがい①:動物を救うことができる

動物の治療に直接かかわることができるのは、獣医師の最も大きなやりがいの一つです。。

しかし動物は言葉を話すことができません。

そのため獣医師は、飼い主さんの稟告と視診、触診、聴診などで動物の症状を把握しなければなりません。

相手が人であればどこが悪いのかを聞くこともできますが、獣医師の場合はヒントを拾い集めながらそれを推理することから始めなければならず、時に頭を悩ませることもあります。

それでも患者さんが元気に退院していく姿や検査の数値が改善していくのを見ると、「やってよかった!」とそれまでの苦労が吹き飛ぶほどの達成感を得ることができます。

術後ケアや治療が長期間にわたる場合などは心身ともに負担が大きいですが、患者さんが元気になった姿を見ることができるのは医療職の醍醐味ではないでしょうか。

やりがい②:飼い主から感謝される

動物が回復したことで飼い主さんから感謝の言葉をもらえることもあります。

動物の元気になった姿を見ることができるだけではなく、飼い主さんからも感謝されたら大きなやりがいを感じますよね。

私は行政獣医師として公務員の経験もありますが、公務員はやはり動物病院勤務に比べて誰かから感謝の言葉をかけてもらう機会が圧倒的に少なく、公務員になって初めて臨床獣医師のやりがいを実感しました。

人から感謝されると誰かの役に立てたと感じるので、仕事に対する満足度が上がり大きなやりがいにつながります。

やりがい③:スキルを習得できる

経験したこと、学んだことが身につき生かせるという点で、スキルアップもやりがいにつながります。

獣医師にとって勉強に終わりはありません。

日々研鑽を求められるからこそ、努力したら努力した分だけ知識も技術も身につきます。

そして、そのスキルを治療に生かすことができたら自分自身の満足度も上がり、それがやりがいに繋がっていくのです。

また、スキルアップすることで自信をもって診療にあたることができるようになるので、精神的ストレスが減るというメリットもあります。

まめしば

でも日々仕事をしていると、上手くいかず自信を失くしてしまうこともあると思います。
次の記事では、自信がなくなってしまった時の対処法を解説しているので、ぜひ参考にしてください!

獣医師が苦労すること

獣医師にはやりがいの分だけ苦労も存在します。

ここではやりがいの陰に隠れてしまいがちな獣医師の苦労について、代表的なもの3つに絞って解説します。

苦労①:精神的・肉体的にハード

獣医師は肉体労働です。

獣医師という職業は以下のことからどちらかというと頭脳労働者のイメージをもたれがちです。

  • 6年制大学を出ていないと国家試験を受験できない
  • 獣医学科をもつ大学自体が少ない(国立10校、公立1校、私立6校の全17校)
  • 昨今のペットブームで偏差値が上がってきている

しかし実際大切なのは頭脳<体力です。(もちろん頭脳もある程度必要ですが ^^;)

急患が運ばれてくれば休憩時間を削って対応に当たりますし、数時間に及ぶ緊急オペは立ちっ放しで体力を使います。

そういう状況になると外来診療もスムーズに回らず病院を閉めるのも遅くなりますし、診療時間が終わってからも急患の術後観察や入院患者の処置をしなければなりません。

また、急患や緊急オペの患者さんの経過観察は予断を許さない状態であることが多いので神経を使います。

末期の状態の患者さんについては、ただ延命できればいいというわけではないので、飼い主さんが望んでいることをよく聴き取り対応することが必要です。

様々な事情から自分がベストだと思う治療をできないこともあり、精神的なストレスを感じることもあるでしょう。

苦労②:必ずしも動物を助けられない

獣医師は神様ではないので全ての命を救えるわけではありません。

早期発見早期治療であれば助かる命も、動物が言葉を話せないために重症化するまで気づかず、受診した時にはもう手遅れ・・・というケースもよくあることです。

ペットの命を救うためには、飼い主さんがどれだけペットを気遣って観察しているかということが何よりも重要です。

そして異変に早く気づいてあげられたとしても、必ずしも助けてあげられないということです。

長く担当している患者さんが治療の甲斐なく亡くなってしまうのは、治療する側としても力不足を痛感しますし、ただただ悲しいです。

また助かる可能性があるのに、飼い主さんの事情(時間的、経済的な問題など)で治療ができないこともあります。

まめしば

仕方ないことですが、少なからず無力感におそわれます

苦労③:モンスター飼い主の対応

モンスター飼い主とは、病院に対して理不尽な要求・主張をしてくる飼い主のことをいいます。

それがペットに対する愛情ゆえのこともありますが、自分本位な要求は病院側も対応に困ってしまいます。

  • 交通事故に遭っていた犬を助けてあげて欲しいと連れてきて引き取りにこない
  • 入院中の飼い犬が心配で、夜間まで付きっきりでいることを要求してくる
  • 安易に安楽死を要求してくる

上記の例は、どれも私が体験したケースです。

交通事故などで苦しんでいる動物を助けてあげたいという気持ちはわかりますが、連れてきてそのままというのは無責任すぎます。

治療費については病院側も事情を汲んでくれるケースもありますし、連れてきた責任として最低限引き取り先を探す努力は必要だと思います。

安楽死を希望する理由として、噛むから、吠えてうるさいから、汚いからといった、信じられないような身勝手な理由を挙げる人がいることに、最初は驚くと同時に強いショックを受けました。

獣医師として働き始めたばかりのころ、骨折の治療で1カ月近くエリザベスカラーをしていたパピヨンが通院していました。

動物は言葉が通じないので、動かずにじっとしていることが難しく、良くなってくると痛みも軽減するため動いてしまう・・・ということを繰り返し治療が長引いていたようです。

1カ月近くエリザベスカラーをしたままだと、よだれなどで顔周りはかなり汚れるし臭いも強くなってきます。

治療が長引けば費用もかかりますし通院する負担もあったのかもしれません。

飼い主さんは汚い、臭いという理由で安楽死を希望してきました。

まめしば

駆け出しのころだったこともあり、ペットの命を物のように考えている人がいることにショックを受けました。。。

仕事のやりがいとは?

やりがいとは、事に当たる際の充足感や手応え、張り合いのことを言います(引用:Weblio辞書

臨床獣医師のやりがいは、上記したようにいくつかありますが、やりがい<苦労となってしまうと当たり前のことに感動できなくなってしまう危険性があります。

心身ともに疲れ切ってしまっていると、普段なら嬉しい、悲しい、と感情が動く場面でもそれを感じにくくなってしまいます。

まめしば

私は、とりあえず早く終わらせて帰りたい!
と思ってしまったことが何度もあります ^^;

そうすると、もちろん仕事を通してやりがいが得にくくなってしまいます。

忙しくても、それに対してやりがいを感じることができるのであれば問題ありませんが、心身の疲れが上回ってしまっている場合は、軌道修正が必要な可能性があるので要注意です!

直接動物に関わらなくても獣医師として貢献できる!

それでは、動物病院勤務で疲れ切ってしまっている場合、どうしたら仕事を通してやりがいを得ることができるのでしょうか?

方法はいくつかありますが、最終的には環境を変えることが結果的に最も早く効果的です。

最近はペットに対して高度な治療を希望する飼い主さんが増えていることもあり、以前にくらべ企業病院の数は増加傾向にあります。

企業病院は福利厚生が整っている病院が多いので、残業代が支払われない、休日出勤が多いことなどに不満を感じている人は選択肢の一つに入れてみてもいいかもしれません。(もちろん相性もありますが)

そして獣医師と聞くと動物病院で働くイメージが強いですが、活躍の場は多岐にわたります。

公務員として家畜衛生や公衆衛生に携わる人もいれば動物検疫所で働く人もいます。

一般企業では、製薬会社の外にペットの保険を扱う保険会社、ペットフードメーカー、動物用品メーカーなどや、獣医系雑誌のメディカルライターをしている人もいます。

このように直接動物に関わらない仕事もたくさんありますが、そのどれもが動物業界になくてはならないものです。

実際に動物と触れ合うという狭い枠組みを取り払い、広い視野で動物業界をとらえてみると、獣医師として社会に貢献できる場はたくさんあるのです。

まめしば

ただ、環境や条件だけにとらわれて転職をしてしまうことはとても危険です!
次の記事では、転職前にやっておくべきことについて解説しているので、ぜひ参考にしてください。

まとめ

今回は、動物病院で働く獣医師のやりがいと苦労について解説し、動物病院以外にも獣医師として様々な活躍の場があることをご紹介させていただきました。

直接動物の治療に携わることができるのはとてもやりがいがありますが、視野を広げて動物業界という大枠をとらえると、獣医師として社会貢献できる場はたくさんあります。

どんな環境が自分にあっているのかを知るためには、まずは自己分析をして、自分がどんな働き方をしたいのか、仕事に何を求めているのかを理解することが重要です。

次の記事では自己分析をするメリットやポイントについて詳しく解説しているので、やりがいと苦労のバランスで悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

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この記事を書いた人

動物病院と公務員で3回の転職を経験。
動物病院勤務では、平均14時間におよぶ長時間労働やトップダウンの経営方針に悩む。結婚を機に退職し、現在は獣医師のキャリア形成について発信。2児の母。

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