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【公務員獣医師のやりがい】実は楽じゃない?公務員獣医師のやりがいと苦労

牛の畜産風景

公務員獣医師のやりがいって何だろう?

公務員の仕事って獣医学の専門知識は必要ないのかな・・・?

獣医師の仕事といえば動物病院をイメージする人が大多数で、公務員獣医師の実際の仕事内容はあまり知られていないのではないでしょうか。

動物病院で働く獣医師が動物(主に小動物)の治療や予防をするのに対し、公務員獣医師の仕事内容は多岐にわたります。

家畜保健衛生検査所や畜産試験場に配属になれば牛、豚、鶏などの家畜と、動物愛護センターに配属になれば犬や猫などの小動物と直接関わることになります。

一方、公衆衛生の担当になると様々な施設の事業者への衛生指導を行うため、動物に関わる機会は極端に減ります。

このように公務員は配属になる部署によって仕事内容は全く違い、そのやりがいも様々です。

この記事では公務員獣医師の仕事のやりがいと苦労する点について解説します。

この記事でわかること
  • 公務員獣医師のやりがいと苦労
  • 公務員獣医師への転職に失敗しないために必要なこと

「残業がない」「安定している」というイメージが強い公務員ですが、良いことばかりではなく大変な面もあるので、実際に転職をする前にぜひ参考にしてください!(※この記事でいう公務員獣医師は地方公務員を指します)

まめしば

また、転職は働く環境や条件だけで選んでしまうととても危険です。
転職の失敗を避けるためには事前準備が重要です。
次の記事では、転職する前にやっておくべきことについて解説しているので、ぜひあわせて読んでみてください!

この記事を書いた人
  • 動物病院と公務員で3回の転職を経験
  • 動物病院勤務では、平均14時間におよぶ長時間労働やトップダウンの経営方針に悩む。
  • 結婚を機に退職し、現在は獣医師のキャリア形成について発信。
  • 2児の母。
目次

公務員獣医師の仕事内容は?

公務員獣医師の仕事内容は都道府県に就職するのか、市に就職するのかで少し違ってきます。

公務員獣医師の配属先は、保健所、食肉衛生検査所、家畜保健衛生所、畜産試験場、地方衛生研究所、動物愛護センターなどがあります。

中でも家畜保健衛生所、畜産試験場、地方衛生研究所は都道府県が設置する機関なので市に就職した場合はその業務に携わることはありません。

まめしば

動物愛護センターは、動物愛護センターとして施設を設けている自治体もあれば、保健所業務の一環として生活衛生課などが担当している場合もあります。

多くの都道府県は、業務を公衆衛生を行う保健医療部と畜産関係を行う農林部(畜産部、農林水産部など)に分かれています。

そして自治体によって「獣医師」として一括して募集しているところもあれば、「農林部の獣医師」といった形で分けて募集をしている場合もあるので、目当ての自治体がある人はHPなどでよく確認する必要があります。

市に就職したら大動物や畜産関係の研究はできないし、農林部の獣医師として採用されたら公衆衛生業務はできません。

自治体によって分類、採用方法が異なるので注意しましょう。

まめしば

公務員獣医師の仕事内容については、次の記事で詳しく解説しているので
ぜひ参考にしてください!

公務員獣医師のやりがいは仕事内容により様々

公務員獣医師の仕事は微生物から大動物まで、関わる業務は様々ですが、私は公務員獣医師のやりがいは主に次の4つに分けられるのではないかと思っています。

やりがい①:地域の人の暮らしを守る

公務員獣医師としてのやりがいの1つ目は、地域の人の暮らしを守るです。

飲食店をはじめ様々な施設の許認可、衛生指導を行うことは食中毒や集団感染を防ぐために重要です。

また、家畜の疾病予防や食肉検査は私たちの食に直結し、家畜農家の人たちの生活も支えています。

表立って活躍する仕事ではありませんが、陰ながら地域の人たちが安全かつ安心して生活できるために大きな役割を果たしているといえます。

動物病院のように目の前の動物と向き合うというよりは、社会的な貢献をしていることでやりがいを得ることができます。

やりがい②:保護動物の譲渡で命を救う

公務員獣医師としてのやりがいの2つ目は、保護動物の譲渡で命を救うです。

迷子や様々な理由で飼えなくなった犬や猫は、新しい飼い主が見つからなければ殺処分の対象となってしまいます。

そこでほとんどの自治体は譲渡会を開いて、保護している動物と新しい飼い主のマッチングを行い、殺処分される犬や猫の数を減らす努力をしています。

性格が気むずかしかったり、噛み癖があったり、人間不信がひどい場合は譲渡対象から外されてしまうケースもあるので、しつけや動物とのコミュニケーションをとる努力をする職員もいます。

保護動物に新しい飼い主が見つかったということは、失われるはずの命を救ったということです。

動物が好きで獣医師になった人は精神的に苦しくなることもある部署ですが、命を救うという大きなやりがいを感じることができる仕事でもあります。

やりがい③:幅広い仕事を経験できる

公務員獣医師としてのやりがいの3つ目は、幅広い仕事が経験できるです。

公務員は一般的に3~5年で部署の異動があります。

例えば、食肉衛生検査所に配属になったとしても、数年後には食品衛生を担当する部署に異動を命じられる可能性があります。

異動するとまたその部署の仕事を一から覚えていかなければならないので大変ではありますが、幅広く色々な業務を経験することができ、その分色々な人と出会う機会にも恵まれます。

やりがい➃:充実した福利厚生

公務員獣医師としてのやりがいの4つ目は、充実した福利厚生です。

毎日13時間以上の勤務が当たり前の動物病院ですが、公務員になると部署にもよりますが、特別なことがなければ定時退社が可能です。

まめしば

食中毒など集団感染が発生したり、犬の咬傷事故の連絡が入ったり、業務が立て込んで残業せざるを得ない場合もあります。
でも、もちろんサービス残業にはなりません。

動物病院勤務だと有休消化もままならないことがほとんどですが、公務員の場合は逆に有休消化を上司に命じられたり、産休・育休もしっかりとることができます。

手順を踏んできちんと申請をすれば、育休明けは時短勤務で働くことも可能です。

また、お給料が低いイメージがある公務員ですが、昇給もボーナスもしっかりあり、ほとんどの自治体では交通費や居住費の補助があるのも臨床出身者からすると魅力的です。

まめしば

小さな子供がいると、家族と過ごす時間がとれるのは大きなメリットですよね!
公私ともに充実していると、仕事に対しやりがいを感じることにつながります。

辞めてしまう人も・・・公務員獣医師の苦労とは?

様々な仕事を通してやりがいを感じることもできる公務員獣医師ですが、一方で辞めてしまう人も一定数存在します。

私自身の経験を元に公務員獣医師として苦労する点を考え、公務員獣医師を辞めてしまう理由を次の4つに分類しました。

理由①:ルーチンワーク

公務員獣医師を辞めてしまう理由の1つ目は、ルーチンワークです。

これは部署によりますし、担当している仕事や上司の仕事の割り振りにもよります。

担当する仕事によっては単調な業務があることも事実ですが、私がいた部署では担当業務を持ちつつ、他の人の業務も手伝ったり、担当部署の管轄の施設を監視指導できるよう勉強する必要がありました。

逆に色々なことを勉強しなければならず、来客もなく苦情の電話もなく単調作業だけに没頭できる日はホッとしたりもしました^^;

まめしば

人数が限られていたこともあり、誰がいなくても業務が回るようにという上司の考えでした。

ただ、やはりお役所仕事と揶揄される所以ですが、何を決めるのも前例踏襲的な傾向があり、個人のアイディアはなかなか採用してもらえないことがあるのはモチベーションが上がらないなと感じました。

また、どうしても規定通りに物事を進めなければならないので、細かい部分を気にしなければならなかったり、書類一つ作るのにも、係の先輩、係長、課長と順番に決裁をもらわなければなりません。

まめしば

上司が休みだと決裁がもらえないので、仕事が進まないこともよくありました・・・

理由②:動物を殺さなければならない

公務員獣医師を辞めてしまう理由の2つ目は、動物を殺さなければならないです。

動物愛護センターなどで動物の保護にあたると、飼い主の見つからなかった犬や猫を殺処分しなければならない場合が出てきます。

保護した動物の収容期間は自治体によって様々ですが、数日~長くても2週間程度です。

動物愛護法では飼い主を探し、飼い主がいないと思われる場合は譲渡をするよう努力義務が設けられています。

都道府県知事等は、第一項本文(前項において準用する場合を含む。次項、第七項及び第八項において同じ。)の規定により引取りを行つた犬又は猫について、殺処分がなくなることを目指して、所有者がいると推測されるものについてはその所有者を発見し、当該所有者に返還するよう努めるとともに、所有者がいないと推測されるもの、所有者から引取りを求められたもの又は所有者の発見ができないものについてはその飼養を希望する者を募集し、当該希望する者に譲り渡すよう努めるものとする。

動物の愛護及び管理に関する法律第35条第4項

しかし、施設の収容設備やお世話をする人員の関係で期間を区切らざるを得ないのです。

まめしば

同じ研究室にいた先輩は新卒で公務員になりましたが、1年目に動物愛護センターの仕事に就き、動物の殺処分が嫌で動物病院へ転職してしまいました。

理由③:苦情対応が大変

公務員獣医師を辞めてしまう理由の3つ目は、苦情対応が大変です。

特に公衆衛生担当や動物愛護業務などは市民と直接関わるため、苦情を受ける機会が多い部署です。

「近所のブリーダーの犬の泣き声がうるさい」

「○○スーパーで魚を買ったら寄生虫がいた」

「△△施設の浴場に便が浮いていた」

などなど・・・苦情の電話を受けることは日常茶飯事です。

法律に則した衛生指導を行っていても、説明になかなか納得してもらえず、気づいたら2時間電話をしているなんてこともあります。

まめしば

苦情を言ってくる人は感情的になっている人が多いので、まずは相手の言い分を聞いて落ち着くのを待つしかありません・・・

理由➃:異動がある

公務員獣医師を辞めてしまう理由の4つ目は、異動があるです。

異動は、プラスにとらえれば幅広い経験ができ、やりがいにつながりますが、人によっては仕事に慣れてきたところで異動になるとまた一から新しく仕事を覚えないといけないので大変だと感じる人もいます。

仕事内容だけではなく、業者さんや農家さんと時間をかけて築いてきた信頼関係も途切れてしまうことになります。

「どうせそろそろ異動になる」と思うと仕事に対するモチベーションも上がりにくく、様々な仕事が経験できるという反面、好きではない仕事にも取り組む必要があります。

例えば、黙々と検査や研究をすることが性に合っていても、公衆衛生の担当になると窓口で業者さんの相手をしたり、苦情の電話対応をしなければいけません。

そのため、異動は人によってはメリットにもデメリットにもなります。

転職の失敗を避けるためには自己分析が重要!

動物病院の過酷な労働環境を経験していると、公務員の待遇の良さに憧れることもありますよね。

公務員獣医師は安定している、仕事が楽などと言われることもありますが、上記したように苦労する面も存在します。

目先の現実から逃れるための転職は失敗する確率が高いので要注意です。

先ずは、自分が仕事になにを求めているのかどんな働き方がしたいのかについて、自分自身がはっきりと理解しておくことが重要です。

そのためには経験やスキルだけではなく、自分の性格や大切にしている価値観についてまでしっかりと自己分析をする必要があります

闇雲にその時の気分で行動してしまうと「こんなはずじゃなかった・・・」ということになりかねないので、将来こうなっていたいという目標から逆算して、今何をするべきかを導き出すことがポイントです。

まめしば

次の記事では、自己分析をすることのメリットやポイントについて解説しているので、ぜひ参考に読んでみてください!

まとめ

今回は、公務員獣医師のやりがいと苦労する点について解説しました。

公務員は配属される部署によって仕事内容は多岐にわたります。

専門知識は必要になることもありますし、何より組織の中で仕事をするためコミュニケ―ション能力がとても重要です。

公務員は楽、というイメージで転職を決めるのではなく、しっかり情報を集めた上で自分に合っているかどうかを考えてみることが必要です。

今回の記事を機会に、ぜひライフキャリアの設定についても参考にしてみてください。

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獣医師転職を目指す方へ

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この記事を書いた人

動物病院と公務員で3回の転職を経験。
動物病院勤務では、平均14時間におよぶ長時間労働やトップダウンの経営方針に悩む。結婚を機に退職し、現在は獣医師のキャリア形成について発信。2児の母。

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